お七夜(おしちや)やお食い初めは、近年は名付け親が両親である場合が多かったり、医学の進歩と共に新生児の生存率が高くなりましたので、本来の意味などが薄れつつありますが、古くから伝わる日本文化ですので大切な儀式です。
お七夜(おしちや)とは、生後間もない赤ちゃんが無事に育つことが出来ない場合が少なくなかったので、誕生から数えて七日目の夜を節目として、半紙に書いた赤ちゃんの命名書を神棚や床の間に貼ってお披露目します。
祝い膳で、無事の成長と命名のお祝いをします。
平安時代から続く昔からの行事ですが、現在は七日目をというと、母子の退院時期になりますので、退院祝いとして母親を労い、家族や親類などのごく親しい内輪でお祝いすることが多いようです。
赤飯や尾頭付きの鯛、紅白の麩などを祝い膳とするのが正式ですが、最近はお寿司や仕出し料理などで祝う方も多いようです。
お産後間もないお母さんは水仕事が体に悪いので、後片付けまでしてもらえるケータリングサービスなどの利用もオススメです。
お食い初め(おくいぞめ)とは、生後100日頃に生涯、食べることに困らないようにという願いをこめて、食事をする【真似】をさせる儀式です。
お七夜と同様に平安時代から続く昔からの儀式ですので、地方によって「真魚(まな)始め」「箸揃え」などのほかに、生後100日なので「百日(ももか)の祝い」や、乳歯が生え始める時期なので「歯がため」など呼び名もさまざまです。
また、生後100日目ではなく、110日目や120日目などの地域もあります。
また、お食い初めのは色直し式とも言われています。
これは、白の産着ばかり着ていた赤ちゃんに、色物の服を着せて成長を祝うものです。
伝統的なお膳は一汁三菜の祝い膳となります。
【尾頭(おかしら)つきの鯛などの魚】
【赤飯や紅白の餅、香の物、焚き物】
【吸い物】
このほかに、歯が丈夫になるようにとの願いをこめて歯固め石が供されます。
歯固め石は地元の神社の境内から授かるもので、儀式が終われば再び境内へ納めるのが習わしです。
こちらも地域差が大きく、小石の代わりに「栗の実」を供する地域もありますし、関西地方では小石の代わりにタコを供する場合が多いようです。
祝い膳の食器も正式には漆器で、漆の色は男児は内外が赤色で女児は外側が黒色で内側が赤色のものをしつらえます。
塗り物を用意するのが難しい場合には赤ちゃん用の食器でも構わないと思います。
生後100日目といえば離乳食を開始する頃ですので、お膳として果汁やスープなどの離乳食を用意して、実際に離乳食をスタートさせる方も多いようです。 色直し式でオシャレした赤ちゃんの初めての離乳食体験は、とてもよい成長の記念となるかもしれませんね。
熨斗(のし)紙などの装飾は、紅白の蝶結びの水引を使うのが一般的です。
お七夜はお産後まもないお母さんと新生児ですので、近年は家族だけで済ます場合が多いようです。
お祝いには現金や商品券を祝儀として贈る例が多いようです。
お食い初めのお祝いには現金や商品券を祝儀として贈ったり、お食い初め膳に使う食器や色の付いたベビー服などをギフトとして贈るのが一般的です。
贈り主 | 目安金額 |
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招待された場合 | 5,000円から10,000円 |
お祝いを贈る場合 | 5,000円から10,000円 招待されたが行けない場合など |
(お祝いの金額に決まりはありませんので、表示している金額は目安して、贈る際の参考としてください。)
お七夜やお食い初めでは、祝い膳でおもてなしするのでお返しは必要ありません。